アンバーってどんな匂い?「動物性」と「植物性」で香りが違う
甘く深みのある香りが特徴で、色気を強調するオリエンタルノートのフレグランスには欠かせない材料のひとつです。
アンバーと呼ばれる香料には、動物性香料の「アンバーグリス」と、植物性樹脂の「アンバー」が存在します。
どちらも温かく重厚な甘さを持つ点は共通していますが、香りの印象には大きな違いが。
名前が似ているため混同されることが多いですが、嗅いだあとに感じる余韻が全く別物なので、注意が必要です。
甘くセクシーな樹脂の香りが楽しめる「アンバー」
最大の魅力は、ミステリアスで複雑な芳香。
樹木のような温かみがありつつ、ハチミツのような甘さと、ふんわりとしたパウダリーな香りが溶け合います。
さらにどことなく動物的な色気や、心地よい塩気まで感じられる、奥行きのある香り。
琥珀は古くより、リラックス空間を演出するためのアロマ材料として重宝されてきました。
現在は、琥珀に火を付けた時に立ち上る香りを、人工的に再現した香料が「アンバー」の香りとして知られています。
さまざまな会社がアンバー系香料を発売しており、オリジナリティある「アンバーノート」が存在します。
黄金以上の価値を持つ香料「アンバーグリス(竜涎香)」
中国では「竜涎香(りゅうぜんこう)」と呼ばれ、古くより漢方薬や香料として珍重されてきました。
動物性香料はどれも非常に希少な高級品ですが、アンバーグリスは特にレア。
海辺に打ち上げられていたアンバーグリスを拾った男性が、数千万円を手にしたと言うエピソードもあるほどの希少香料として知られています。
アンバーグリスの香りをひと言で表現すると、「アニマリックで重厚感のある甘さ」。
どこまでも深く柔らかい、まろやかな甘さが印象的です。動物性香料の仲間であるカストリウムやシベットと比較すると動物臭さはかなり控えめ。
魅惑的ながら、非常に上品で落ち着いた雰囲気です。
しかし現在は、商業捕鯨が禁止となったためアンバーグリスの採取は非常に難しくなってしまいました。
そのため、香水にアンバーグリスを使用する際は、似た香りを持つ合成香料を用いることが一般的となっています。
多くの場合は、樹脂系のアンバーの香りに動物的なクセを加えた調香を行うようです。
「アンバー」「ムスク」「ウッディ」の違い
どれも自然界の強い生命力に由来する香りで、フレッシュ感よりも、落ち着いた温度感を与えてくれる点が共通しています。
そんな大人っぽい印象の香り3つの違いを、以下の表にまとめました!香水を選ぶ際の参考にしてみて下さい。
| 特徴 | アンバー | ムスク | ウッディ |
|---|---|---|---|
| 香りの系統 | 甘美・オリエンタル・重厚 | 清潔感・パウダリー・官能的 | 森林・ドライ・土っぽさ |
| 与える印象 | 華やか、エレガント | 優しい、親しみやすい | 知的、落ち着き、ナチュラル |
| おすすめのシーン | 夜のデート、特別な記念日 | デイリー使い、オフィス、お家 | リラックスタイム、オフィス |
アンバー香るおすすめ香水9選
1.Jo Malone「ダーク アンバー & ジンジャー リリー コロン インテンス」
| 価格 | 22,880円(50ml)、32,890円(100ml) |
| 濃度 | EDC |
| トップノート | ブラックカルダモン |
| ミドルノート | ブラックオーキッド |
| ラストノート | キャラ、インセンス |
日本の香道からインスピレーションを得た、スモーキーで温かなウッディノートが楽しめます。
トップノートは、スパイスの主張が強いため情熱的なインパクトがあります。
徐々にパウダリーでダークなフローラルと、アンバーの妖しい甘さが出てくると、印象が一気に変化。近づいた人を虜にさせるような、ミステリアスな色気に包まれます。
ラストは、深い知性を感じさせるセンシュアリティ溢れる香り。
ジョーマローン ロンドンの中ではトップクラスに大人っぽいフレグランスです。
2.TOM FORD「ウード・ウッド」
| 価格 | 28,380円(30ml)、41,880円(50ml) |
| 濃度 | EDP |
| ノート | ピンクペッパー、ウード・ウッド、サンダルウッド、トンカビーン、バニラ、アンバー |
調香師たちの間で「黄金」よりも価値があるとされる、稀少な「ウード(沈香)」をメインに据えた香水です。
お香のようなスモーキーさと、樹木が持つ力強い温かみが合わさり、アニマリックでオリエンタルな印象。
時間がたつにつれ、アンバーやバニラによる官能的な余韻がプラス。
単なる力強さだけでなく、洗練された知性と圧倒的な色気を演出してくれます。
3.Byredo「アニマリーク」
| 価格 | 29,150円(50ml)、41,910円(100ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | ベルガモット、レモン |
| ミドルノート | スエード、バイオレット、ミモザ |
| ラストノート | アンバー、サンダルウッド、タバコリーフ |
その中でも「アニマリーク」は、私たち人間の中に眠る「原始的な本能」「野生の精神」を呼び覚ます、力強くもミステリアスな香りです。
トップでは、ベルガモットやレモンの爽やかなシトラスが弾けるように香ります。
時間がたつにつれ、主役であるミモザやバイオレットが重なり、やさしくもどこか幻想的なやわらかさに変化。
さらにスエード、アンバー、タバコの葉が、アニマリックで官能的な雰囲気をプラス。
荒々しさと上品さが共存し、圧倒的な色気と自信を授けてくれることでしょう。
4.Dior「アンブル ニュイ エスプリ ドゥ パルファン」
| 価格 | 71,500円(80ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | シナモン、カルダモン |
| ミドルノート | スパイス、ローズ |
| ラストノート | アンバー、ムスク |
その香りをさらに濃密に、そしてドラマチックに進化させたのが、この「アンブル ニュイ エスプリ ドゥ パルファン」です。
香りの主役は、野性味あふれるアンバー。濃密なアンバーの香りで、月や星すら見えない、漆黒の闇夜での冒険を表しました。
さらにシナモンやカルダモンといったスパイスの香りで、温かみのある刺激が加わります。
「ただのいい匂い」では満足できない、自身の内面的な強さを表現したい方におすすめです。
5.Chloé「クロエ オードパルファム」
| 価格 | 11,550~23,100円(30mL・50mL・75mL・100mL・150mL) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | ライチ、ピオニー |
| ミドルノート | ローズ、マグノリア |
| ラストノート | ホワイトムスク、アンバー |
誰からも愛されるやさしい香りで、発売以来、男ウケ抜群のモテ香水として、人気を集めてきました。
まるで柔軟剤のようなみずみずしいトップノートから始まり、ローズを主役にした気品あるフローラルノートへと変化。
ラストには、ホワイトムスクとアンバーが包み込むように香り、パウダリーな上品さをプラス。
オフィスでもデートでも、場所を選ばず使える万能香水です。
6.HERMÈS「オー デ メルヴェイユ EDT」
| 価格 | 16,390円(50ml)、23,760円(100ml) |
| 濃度 | EDT |
| トップノート | エレミ、ビターオレンジ |
| ミドルノート | アンバー、ペッパー |
| ラストノート | シダー、モミ |
「エルメスの不思議な世界への扉」として2004年に発売され、真昼に星が降り注ぐ世界を表現しています。
最大の特徴は、女性用香水でありながら、花を一切使っていない独創的な構成。
ひと吹きした瞬間に広がるのは、フレッシュな柑橘系の香り。
ミドル以降は温かみのあるウッドとアンバーにより、まろやかで上品な印象に変化します。
甘さ、爽やかさ、スパイス感がバランスよく感じられ、落ち着いていながらも個性あるイメージを演出できることでしょう。
7.AERIN「アンバームスク」
| 価格 | 20,900円(50ml) |
| 濃度 | EDP |
| ノート | アンバー、ココナッツウォーター、センチフォリアローズ、ミュゲ、ベンゾイン、サンダルウッド、ムスク |
ローズやスズランの華やかな香りに、お香のようなベンゾインが重なり合い、上品な印象に。
そこにアンバーとサンダルウッド、ムスクが包み込むような温かみをプラス。
セクシーで魅力的なイメージを与えつつ、やわらかく穏やかな印象も与えてくれます。
休日のリラックスタイムに使うと、心が芯から解きほぐされるような時間を過ごせるでしょう。
8.L'ARTISAN PARFUMEUR「アンバー エクストリーム」
| 価格 | 33,880円(100ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | カルダモン、ナツメグ、ペッパー |
| ミドルノート | パチョリ、ターキッシュローズ、シダーウッド |
| ラストノート | ベンゾイン、サンダルウッド、バニラ |
「究極のアンバー」という名を持ち、エルメスの調香師、ジャン=クロード・エレナ氏によって生み出されました。
コンセプトは、千夜一夜物語(アラビアンナイト)。スパイシーで魅惑的なオリエンタルの世界が広がります。
上質なサンダルウッドとアンバーをベースにした香り。
パチョリやローズの優雅な香りも印象的で、エキゾチックなセクシーさと同時に知性も感じられる香調です。
9.KLOWER PANDOR「1905 トワイライトアンバー」
| 価格 | 8,800円(50ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | グリーン、シトラス |
| ミドルノート | スミレ、ラベンダー |
| ラストノート | アンバー、サンダルウッド |
「黄昏時(たそがれどき)」を意味する「トワイライト」の名を冠し、沈みゆく夕日とじわじわと迫る夜の冷たさが混ざりあう一瞬を閉じ込めたアイテム。
トップはどこか懐かしさを覚えさせるような、みずみずしくも落ち着いたシトラスノートです。
時間がたつにつれて、スミレとラベンダーのおだやかな香りが広がります。
ラストは、アンバーのコクのある甘さにアニマリックな艶っぽさがプラス。
湯上りの素肌のような、すがすがしさの中にどこか色気を感じる香りのアイテムです。
アンバーグリスのおすすめ香水7選
1.Demeter「アンバーグリス」
| 価格 | 3,960円(30ml) |
| 濃度 | EDC |
| シングルノート | アンバーグリス |
幻の高級香料である、アンバーグリスの魅力を、ダイレクトに楽しめるアイテムです。
重厚感のある甘さに、ほんのりとしたスモーキーさとスパイシーさが加わった香り。
単品で使用するだけでなく、レイヤリングして使うのもおすすめ。
いつもの香水に、奥行きや大人の余裕を与えてくれることでしょう。
2.Dior「ソヴァージュ オードトワレ」
| 価格 | 11,440円(30ml)、14,300円(60ml)、18,480円(100ml) |
| 濃度 | EDT |
| トップノート | カラブリアンベルガモット |
| ミドルノート | ゼラニウム、ラベンダー、ピンクペッパー |
| ラストノート | アンブロサクソン |
2015年に発売されて以降、エレガントさとワイルドさを兼ね備えた香りで、多くの男性から人気を集めてきました。
俳優のジョニー・デップ氏が、イメージモデルを務めていることでも有名です。
大自然にインスピレーションを受けたこの香りのトップノートは、意外なほどフレッシュな柑橘系。
そこにピンクペッパーが刺激的な個性をプラス。
時間がたつと、ゼラニウムやラベンダーといった中性的な印象の香りが、柔らかく広がります。
落ち着きのあるアンブロサクソンも加わり、自信に満ちた男らしさを演出してくれることでしょう。
3.Maison Francis Kurkdjian「バカラ ルージュ 540」
| 価格 | 30,140円(35ml)、52,580円(70ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | ジャスミン、サフラン |
| ミドルノート | アンバーウッド、アンバーグリス |
| ラストノート | ファーバルサム、シダーウッド |
アンバーグリス特有の重厚感に、焦がしキャラメルを思わせる深みと苦味が加えられた、この上なくグラマラスでセクシーな香水です。
ジャスミン&アンバーグリスの魅惑的な甘さに、サフランのスパイシーさやウッディのドライさをブレンド。
バカラグラスのように、眩い輝きと重厚さを見せてくれる、アンバー・ウッディ・フローラルノートが印象的です。
アンバーグリス・アンバーウッド・ファーバルサムと、アンバー系の香料をこれでもかと言うほど多用している点が大きなポイント。
甘く深い香りですが、シダーの落ち着きがあるせいか派手にはなりすぎません。
秋冬のフォーマルシーンやパーティーなどのお出かけ時に使いたい、男性女性問わず使える1本です。
4.Perris Monte Carlo「アンバーグリス」
| 価格 | 36,300円(100ml) |
| 濃度 | EDP |
| トップノート | フレッシュ |
| ミドルノート | ゼラニウム、アイリス、クローブ、ローズ、アンバーグリス |
| ラストノート | ラブダナム、ベンゾイン、バニラ、ムスク |
マッコウクジラの体内から吐き出され、何年、何十年ものあいだ大海原を漂い、太陽と波に洗われて初めて完成する天然のアンバーグリス。
その奇跡のような熟成プロセスが生み出す、圧倒的な官能性とスケール感を現代に蘇らせた、贅沢なオリエンタルノートです。
最大の主役であるアンバーグリスを、濃厚なベンゾインやラブダナム、バニラ、そして温かみのあるムスクが底から支えます。
これらが肌の温度と溶け合うことで、官能的で濃密な印象に。
ラグジュアリー感と知的な色気を放つ香りのため、シックなスタイルや、夜の特別なデートにおすすめです。
5.Maison Margiela「レプリカ セーリング デイ」
| 価格 | 24,970円(100ml) |
| 濃度 | EDT |
| トップノート | アクアティック、アルデヒド、ジュニパ |
| ミドルノート | コリアンダー、アイリス、ローズ |
| ラストノート | シーウィード、アンバーグリス、アンバーウッド |
コンセプトは「2001年、ギリシャのパロス島」。
どこまでも続く青い空とエーゲ海、そして心地よい潮風を感じながら、きらめく海原へとセーリングに連れ出してくれるような、瑞々しくエネルギッシュな名香です。
トップは、アクアティックアコードとアルデヒドの清涼感が印象的。
そんな爽やかさの奥から、コリアンダーのスパイス感や、アイリス、ローズの繊細な華やかさが顔を出します。
ラストは、レッドシーウィード(赤藻)やアンバーグリスが、太陽をたっぷり浴びた素肌のような温かみと、ほんのりとした塩気を残します。
湿度の高い季節や、ジメジメした梅雨の時期でも、一瞬で周囲の空気をクリーンに変えてくれることでしょう。
6.CREED「グリーン アイリッシュ ツィード」
| 価格 | 39,050円(50ml)、55,000円(100ml) |
| 濃度 | EDT |
| トップノート | ペパーミント、バーベナ、レモン、ベルガモット、ガルバナム |
| ミドルノート | ゼラニウム、ラベンダー、バイオレット |
| ラストノート | サンダルウッド、シダーウッド、アンバーグリス、オークモス |
最高峰の技で仕立てられた上質なツイードスーツのように、まとう人の品格を引き上げてくれる香りです。
名前の通り、アイルランドの豊かな自然からインスピレーションを得たアイテム。
つけた瞬間、ペパーミントの冷涼感とレモン、バーベナなどのシトラスが鮮やかに弾けます。
時間の経過とともに、ラベンダーやバイオレット(スミレ)が顔を出し、みずみずしいグリーンと洗練されたフローラルノートが広がります。
ラストはアンバーグリスやサンダルウッドなどが、知的な余韻をプラス。
甘さを抑えたクリーンで高級感のある香りで、自分に静かな自信を授けたい時におすすめです。
7.ペンハリガン「ロタール オードトワレ」
| 価格 | 28,050円(100ml) |
| 濃度 | EDT |
| トップノート | グレープフルーツ、ジュニパー |
| ミドルノート | ブラックティー、フィグミルク |
| ラストノート | シダー、アンバーグリス |
コンセプト通り、紅茶葉のスモーキーで温かい香りや帆船の材木の匂いがしっかりと感じられる、ユニークで冒険心に満ちたアイテムです。
爽やかさとスパイシーさが交互に押し寄せるトップノートを経て、異国情緒溢れる甘い紅茶の香りへ。
ココナッツ系のテイストを感じるフィグや、まろやかな甘さのマグノリアが加えられているからか、ミルクティーのようにホッとする雰囲気もあります。
徐々にアンバーグリスのミネラル感・重厚感が出てくると、いつまでも嗅いでいたくなるような複雑で温かいアンバーウッディノートに。
使うほどにハマっていくタイプの香りで、密かに根強いファンが多数いる名香です。
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